キリスト教神学中級講座 「フリッチェとの対話」

2020.9.17.
キリスト教神学中級講座 「フリッチェとの対話」
第10回 神学総論10 弁証学の特徴

 キリスト教神学には、弁証学という分野がある。弁証学とは、ユダヤ教、イスラム教、仏教などの異教に対して、キリスト教の正当性を証明する学問だ。無神論に対してキリスト教の正当性を弁護するのも弁証学の課題だ。これに対して、キリ […]

2020.9.10.
キリスト教神学中級講座 「フリッチェとの対話」
第9回 神学総論9 帰納法と理神論

 フリッチェは、神学における帰納法の起源についてこう説明する。 <2.この学術的理想とは反対に、およそフランシス・ベーコン、ならびにデカルトからカントまでの近世では、まったく別個の学術的理想が作り出されていた。まず […]

2020.9.3.
キリスト教神学中級講座 「フリッチェとの対話」
第8回 神学総論8 演繹法の限界

 演繹的方法を神学に適用することで、中世カトリック神学は体系化に成功した。しかし、人間の救済に向けた聖書の使信が、そこでは正しく伝わらなくなった。演繹的なカトリック神学の問題点を3点指摘する。  第1点は、聖書のテキスト […]

2020.8.27.
キリスト教神学中級講座 「フリッチェとの対話」
第7回 神学総論7 論理学的思考

 神学は、学術的であるとともに学術的ではない。より正確に言うと、学術の枠内にとどまっていては神学の本来的機能を果たせないということだ。神学の本来的機能とは人間を救済することだ。人間の救済と関係しない知的思弁は、神学と関係 […]

2020.8.12.
キリスト教神学中級講座 「フリッチェとの対話」
第6回 神学総論6 教会と社会

 フリッチェは、神学の主体を信仰共同体である教会と考え得る。キリスト教を神学の対象とするアプローチだけでは不十分なのである。神学を近代的な制度化された学問の枠内に閉じ込めることはできない。教会に所属することで救われるとい […]