フォーラム神保町「任侠右翼とは何か?〜五輪以降の中国をどう見るか〜」
勉強会レポート
今回の講師は、住吉一家日野六代目で、大日本朱光会名誉顧問でもある阿形充規氏であった。
夕方からの勉強会は、食事と飲み物が用意された和やかな雰囲気の中で始まった。猪野健治氏、宮崎学氏の挨拶のあと、いよいよ阿形充規氏のスピーチ。
民族派団体と、任侠団体の両方の立場での重鎮となった経緯など、これまでの阿形氏の歩みにつづき、民族派運動の実績とこれからの展望について熱く語る。
かつては、「反共」の立場で左翼や日教組といった明確な「敵」と戦えばよかった右翼・民族派運動であったが、その「敵」が弱体化してしまった今、警察の裏金作りや、消えた年金、汚染米などの社会悪に対する大衆運動としての活動こそが、一般市民の共感を得るためにも必要ではないかと、阿形氏は主張する。
そして、阿形氏が真の友好関係を目指す中国との深いつながりに関しては、中国政府の招請による訪中団での体験も交えながらの興味深い話をにこやかに。楽しいエピソードの部分では、皆の笑い声も。
その後の質疑応答で阿形氏は、「『台湾独立支持』であるのは、『反共』というよりも、単純に現時点で北京政府と比較して台湾政府の方が日本にとってはより好ましいということ。『独立』にこだわっているわけではなく、もし台湾政府が中国全土を統治するのであれば、その方が望ましい。」「(2016年に)東京オリンピックを開催することになれば、北京オリンピックの様な国威発揚型ではなく、スポーツの祭典として皆が素直に楽しめるものがよいと思う。」と歯切れ良く答える。
また、「警察の締め付けが現在では非常に厳しくなってきており、抗議活動をおこなうにも、街宣車ではその場所に行けないため、電車で集合する場合もある。」とのことで、現在の権力による言論規制の状況の一端を知ることができた。
大いに盛り上がった今回の勉強会であったが、さらに、阿形氏からは貴重な映像も含む多くの興味深い資料を参加者一人一人に用意していただき、とても嬉しかった。