弁護士業の現場から第二回

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(4)抗議書

2010年1月22日
東京都千代田区霞が関1-1-1
東京地方検察庁
岩村修二検事正 殿

石川知裕弁護人
弁 護 士  安 田 好 弘

 当職は、本年1月16日付で政治資金規正法違反被疑事件における上記被疑者に関し、公正な取り調べを確保し、自白強要を防止するため、取り調べの全面可視化等を貴殿に申し入れたところ、申し入れ事項は、現在に至るまで何ら実施されていない。
 むしろ、弁護人の接見時間を1人30分に制限して弁護権を不当に制約する一方で、逮捕翌日の今月16日(土)以降、毎日、就寝時間をはるかに超えて、夜11時ころまで、夜間の取り調べを強行している。これは、拷問・虐待と言うほかなく、人道上問題があるばかりか、自白を強要しているものであって、およそ許されない ものである。
 犯罪捜査規範は、深夜または長時間にわたる取調べを避けなければならないとし、国連拷問等禁止委員会も、2007年5月18日、日本政府に対し、取調べ時間について、違反した場合の適切な制裁を含む厳格な規則を速やかに採用すべきであると勧告している。夜間に及ぶ取調べこそが、被疑者を精神的肉体的に追いつめてい く拷問的取調べの基本形である。
 ただちに、夜間の取り調べを禁止し、申入書の内容を即時実施するよう、あらためて申し入れるものである。
 なお、夜間の取り調べが今後も行われるならば、しかるべき法的手続をとることを、予め通告します。

以 上

2010年1月22日

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