鵜の目宮崎さんと私
宮崎さんの「談合文化論」を拝読いたしました。
談合や建設業の歴史を通して、日本の近代化と近代化のその後のあり方を知ることができました。同書を読んでふと思ったことなのですが、それは、世論についてです。
世論を構成する分母は日本国全土である。それに対して分子は「郵政民営化」や「政権交代」などのワンフレーズである。・・・そんなことを思いました。私は若い頃(小泉政権の頃)は、日本の近代化も終わり、時代やシステムが変われば、それに応じて日本人の精神性も簡単に変わるのかなと予測しておりました。
しかし、そうではありませんでした。「談合文化論」において、宮崎さんは、経済であれ文化であれ変わらぬ日本人の精神性を見抜いていらっしゃって、その洞察力の確かさには感服いたします。
宮崎さんの他の著作も読みますと、これまで権力とアウトローがギブ・アンド・テイクでお付き合いしてきたと書いてあります。
私は実を申しますと、最近までそれは宮崎さんならではの特異な言論なのかなと思っておりました。しかし、田中さんの「反転」を読みますと、全く同じ論調の実話がより具体的に書いてあります。
宮崎さんは真実を見抜くキツネ目をお持ちなのだと、改めて知ることになりました。
何年か前に某作家の本を読んでおりましたら、こんな言葉がありました。
「低いところにいた方が、世の中がよく見える。」
それは私が一番好きな言葉であります。私も稚拙ながら人生を悟ってみますと、
「真実は下にある。満足は上にある。幸せは過去にある。夢は前にある。」・・・そんなことを思いました。
宮崎さんに必ず伝えます