読み物

2011.10.4.
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「陸山会事件」判決 記者生命をかけても私が言いたいこと

 石川知裕著『悪党―小沢一郎に仕えて』(朝日新聞出版刊)が売れている。発売直後で9刷5万部だからベストセラーだ。
 誰も知らなかった小沢一郎の実像が絶妙の距離感で描かれているから売れるのも当然だろう。数多の小沢本(大抵はヨイショ本か、暴露本だ)が皆駄作に思えてしまうほど良質な作品だ。

2011.8.31.
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土井淑平という記者がいた

 私が共同通信の社会部記者だったころ、カリスマ的な存在感を持つ先輩記者が社内に二人いた。外信部の辺見庸さんと鳥取支局の土井淑平さんである。

2011.7.25.
読み物
愚劣な捜査がこの国の政治をねじ曲げた

 6月30日、検察庁を激震が襲った。東京地裁が小沢一郎氏の資金管理団体・陸山会を巡る事件で、東京地検特捜部の検事が作成した調書の多くを証拠採用しない決定を下したからだ。

2011.5.23.
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書を捨てよ、町へ出よう

3・11から2カ月たった。思えば長い2カ月だった。津波にさらわれた人々やその遺族、被災者たち。そしてフクシマの原発事故。悪夢のような光景を目の当たりにして、私には語るべき言葉が見つからない。  もし私が原子力の専門家だっ […]

2011.2.22.
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オウム事件 崩れ始めた壮大な虚構

 この10数年、書こうかどうか迷いつづけてきたテーマがある。オウム真理教が引き起こした地下鉄サリンなど一連の事件の深層である。裁判は終わっても、オウム事件には訳の分からぬことが山ほど残っている。